職人ブログ / お役立ちコラム

セメント瓦とモニエル瓦の基礎知識|特徴的な屋根劣化症状

著者:庄嶋 善則

セメント瓦とモニエル瓦の基礎知識|特徴的な屋根劣化症状

福岡市で外壁塗装工事&屋根塗装&リフォーム工事なら

福岡市城南区の住宅塗装専門店の株式会社OHANA(オハナ)へ!


外装劣化診断士、代表取締役の庄嶋です!

屋根材にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴が違います。そんな中、見た目にはわかりづらい「セメント瓦」と「モニエル瓦」という屋根材があるのはご存知でしょうか。この2つは似ているようで、実は全く違う屋根材なのです。

今回の記事では「セメント瓦とモニエル瓦の基礎知識」をご紹介して、それぞれに現れる屋根の劣化症状についても見ていきたいと思います。

▼合わせて読みたい▼

スレート瓦の屋根劣化症状は?主な症状とメンテナンス方法を解説

問合せはコチラ

セメント瓦とは

セメント瓦とは

セメント瓦の主成分は、その名の通り「セメント」です。型の中でセメントを固めることで形づくります。登場したのが1970年代から1980年代ということもあり、和瓦に似せて作られていました。最近のセメント瓦はスレート状になっているものもたくさんあります。

和瓦に比べ軽く、コストも安く抑えられるのがセメント瓦のメリットです。ただし古いものの場合、残念ながらアスベストを含有しているものも存在するため、適切な対策をしなければ屋根塗装や葺き替え等ができないということを覚えておきましょう。

セメント瓦は、型に流し込まれたセメントが固まる際、型に触れている部分が滑らかな状態で仕上がるので、端部がフラットな状態であればセメント瓦です。

耐用年数が30〜40年ほどと長寿命で、耐火性が高いという特徴を持っています。この長寿命を得るためには、定期的な屋根塗装によりセメントの劣化を防ぐ必要があるので、メンテナンスは欠かせません。

また、セメントは柔軟性がないため割れやすく、衝撃には非常に弱いという特性も併せ持っているので、絶対に自分が屋根に登ることはないようにしましょう。

セメント瓦屋根の劣化症状

セメント瓦屋根の劣化症状

セメント瓦は、適切にメンテナンスしていれば長期間屋根材を交換しないで良いという特徴を持っています。しかし、メンテナンスを怠った場合、以下のような劣化症状が発生するでしょう。

  • ・塗膜の剥離
  • ・コケの発生
  • ・表面の風化
  • ・棟瓦の漆喰剥がれ
  • ・割れ

それぞれをしっかりと把握しておきましょう。

塗膜の剥離

セメント瓦を定期的にメンテナンスしなかった場合、表面に塗ってある塗装が傷んでいきます。その結果、塗膜が剥がれてしまい、屋根材を劣化させていくことになるでしょう。

セメントは、表面をコーティングしなければ水を吸い込んでしまうという特性を持っており、屋根としては十分な働きができない素材です。しかも、雨が浸透し続けていれば、セメント自体が劣化してしまうということも覚えておきましょう。

適切にメンテナンスした場合、塗膜は塗料の耐用年数に応じて維持されることとなります。ただし、紫外線や風雨の影響によって劣化スピードは変化するので、塗料メーカー推奨の耐用年数の際短期間でのメンテナンスを心がけることが重要です。

コケの発生

屋根塗装が劣化していくと、水が溜まりやすくなってしまい、そこにコケが発生するようになってしまいます。コケは植物なので、屋根材に根を張り広げていくため、セメントが内部から圧迫されてしまうことになれが、常にダメージが加え続けられることとなってしまうのです。

これは、屋根材の我にもつながってしまうことになるでしょう。また、コケが発生するということは「水分が留まる」ということにもつながるため、雨漏りの危険性も出てくるのです。

問合せはコチラ

表面の風化

セメント瓦は、水によって侵食されてしまいます。表面がざらざらになっている場合、かなり劣化が進んでいて、表面のセメントが流れてしまっていることを表しているのです。このような状態では、いつ瓦が割れてしまうかわかりません。

表面の風化が始まってしまったセメント瓦は、屋根塗装で一時凌ぎするのではなく、新しい屋根材に入れ替えることをおすすめします。屋根塗装で一時凌ぎすることもできますが、耐久性が落ちている状態で使用し続けていると、いつ被害が深刻化するかわかりません。すぐにでも屋根材の交換をすべきだと言えるでしょう。

棟瓦の漆喰剥がれ

セメント瓦は棟瓦周辺の劣化にも注意が必要です。固定用の漆喰が劣化すると、棟瓦はその場で維持することができずに落下します。万が一下に人がいたら、大怪我につながってしまうことも十分に考えられます。

この漆喰の劣化原因は、多くの場合風雨による劣化です。そして、棟瓦が落下することで、内部に雨が入ってしまうという事態にも及んでしまうでしょう。

定期的なメンテナンスを心がけることで、これらのトラブルは未然に防ぐことができるのです。

割れ

劣化してしまったセメント瓦は、少しの衝撃によっても割れてしまいます。例えば、強風によって瓦が押し付けられることで、風圧によって割れてしまうこともあるのです。または、台風などで浮き上がった瞬間、一気に割れてしまうこともありえます。

さらに、屋根をチェックしに登った職人の体重によってでも、割れてしまうこともあるのです。劣化したセメント瓦は、それくらい脆いものだということを覚えておきましょう。

モニエル瓦とは

モニエル瓦とは

モニエル瓦とは、外資系の「モニエル社」が製造販売していた瓦のことです。モニエル瓦の主成分は、セメント瓦と同じようにセメントが含まれます。また、砂利を粗骨材として混ぜ込むことで、セメントは「コンクリート」に変化します。セメント瓦に比べ強度が高く、セメントより割れづらいという特徴が生まれるのです。

セメント瓦とモニエル瓦の大きな違いは、表面に発生する「スラリー層」の存在です。セメントだけの時には発生しないのですが、粗骨材や顔料懸濁液を混ぜ込むことで「水和硬化層」が生まれてしまい、これをスラリー層といいます。

このスラリー層が残っていると、表面に塗装を施しても剥離してしまうため、綺麗に洗い流さなければなりません。一般的には高圧洗浄で洗い流しますが、それでも撮りきれない部分に関しては手作業で除去しなければなりません。

適切にスラリー層を除去して初めて、屋根塗装を施すことができるのです。

モニエル瓦は作業性が良い屋根材です。防水性能も高く、断熱性にも富んでいます。セメント瓦に比べ耐震性も良いです。また、デザインも豊富なので、多くの建物に使用されています。

粗骨材を使用するため、端部はザラザラとした仕上がりになっているので、この特徴があるものはモニエル瓦だと判断できるでしょう。ただし、2010年にモニエル社が日本から撤退してしまったため、仮に施行中のミスで破損させてしまった場合、同じもので補償することができません。

そのため、モニエル瓦の屋根塗装ができないという業者も多いのです。

モニエル瓦屋根の劣化症状

モニエル瓦屋根の劣化症状

モニエル瓦は、現在日本で取り扱われていない貴重な屋根材といえます。そのため今後どのような対応をすれば良いかをしっかりと把握しておく必要があるでしょう。以下のような劣化症状が確認できた時には、できるだけ早く業者に相談することをおすすめします。

  • ・色あせ
  • ・コケの発生
  • ・ひび割れ
  • ・表面の剥がれ

それぞれを簡単にご紹介しましょう。

問合せはコチラ

色あせ

モニエル瓦は、経年劣化によって表面の退色が確認できるようになります。ただし、表層に劣化が確認できるということは、屋根塗装が必要になっていることを表しているのです。

先にもご紹介した通り、モニエル瓦はスラリー層によって保護されているため、そのままでは屋根塗装が施工できません。また、高圧洗浄中に万が一屋根材を破損させてしまうと、別の屋根材を用意するということができなくなっているため、施工できる業者を探さなければならないのです。

コケの発生

コケが発生したモニエル瓦は、本来あるべき強度を失ってしまいます。これは、コンクリートの主成分であるセメントが劣化するからです。脆くなってしまったモニエル瓦は、カバー工法か葺き替えで対処しなければならないので、屋根塗装だけで対処できるかは業者の判断によって変わってきます。

コケが発生しているということは、元々ある防水性能がすでに劣化していることを表しており、早い段階であれば屋根塗装で対処することができる場合もあります。モニエル瓦に対応できる業者を探しましょう。

ひび割れ

まだ完全に割れているわけではなければ、早期に屋根塗装をすることで被害の拡大を防ぐことができます。しかし、完全に割れてしまった部分に関しては、もう対処することはできません。部分的に挿し替えるにしても、新しいモニエル瓦が存在しないため、たった1部分の破損でも全面改修が必要になるケースも少なくないのです。

コストを抑える場合であれば、カバー工法で蓋をしてしまうのが良いでしょう。中間の空気層ができるため、断熱性もアップします。もし、今後のことも考えて対処したいという場合には、葺き替えてしまうことも視野に入れましょう。

表面の剥がれ

モニエル瓦は、20~30年が経つと表面が全体的に剥がれてきます。瓦自体が耐久性が落ちているので塗装メンテナンスではなく新しい屋根に交換する工事が必要です。この表面の剥がれは、スラリー層の剥がれではなく「屋根材の表面の剥離」を指します。つまり、屋根材の寿命です。

このような症状が発生したら、カバー工法か葺き替えで対処するしかないでしょう。

▼合わせて読みたい▼

屋根は塗装orカバー工法が良い?葺き替えとの違いは?費用やメリットを解説

おうちのかかりつけ医OHANAが提案する、セメント瓦とモニエル瓦の劣化防止策

おうちのかかりつけ医OHANAが提案する、セメント瓦とモニエル瓦の劣化防止策

セメント瓦とモニエル瓦の適切なメンテナンスは、屋根の寿命を大幅に延ばし、将来的な高額な修理費用を回避する鍵となります。特にモニエル瓦は現在新規の製造がされていないため、早期の劣化対策と定期的な点検が非常に重要です。これらの瓦の劣化が心配な方や、メンテナンスの方法に不安がある方は、「おうちのかかりつけ医OHANA」にご相談ください。

私たちは外装劣化診断士として、あなたの屋根の現状を丁寧に診断し、最適なメンテナンスプランを提案します。お見積りと相談は完全無料ですので、遠慮なくお問い合わせください。また、実際の屋根材のサンプルを見たい、より詳しい説明を聞きたいという方は、当社のショールームにもぜひお越しください。

あなたからのご連絡をスタッフ一同、心よりお待ちしております。お問い合わせは、電話、メール、またはウェブサイト上の問い合わせフォームからお願いします。早期発見と適切な対応で、あなたの大切な家を長期間守り続けましょう。

▼合わせて読みたい▼

福岡市の外壁塗装はおうちのかかりつけ医OHANAまで!

問合せはコチラ

お問い合わせ・お申し込みはこちら!

日本の住宅は他の先進国に比べ住宅の耐久年数が
著しく低いと言われております。
特に、お家の防水に関しては定期的なメンテナンスが必要です。
屋根・外壁の塗り替え工事のご相談はオハナへお任せください!!

『オハナ』とは、ハワイ語で家族・仲間という意味です。
家族のように親身にご対応させて頂きます。
お気軽にお問い合わせください!

    お問合せ内容
    必須




    ※フルネームでご記入ください。例:御花 太郎


    ※フルネームでご記入ください。例:オハナ タロウ


    ※半角数字7桁ハイフンなし例:8112207



    例:073-413-6523


    ※ご返信希望のメールアドレスをご記入ください。

    ご連絡方法
    必須



    ※ご相談内容を具体的にご記入ください。