お役立ちコラム
マンション共用部の修繕内容と費用は?管理組合が知っておくべき流れと注意点
福岡市で外壁塗装工事&屋根塗装&リフォーム工事なら
福岡市城南区の住宅塗装専門店の株式会社OHANA(オハナ)へ!
外装劣化診断士、代表取締役の庄嶋です。
マンションの共用部は定期的に修繕をおこなう必要があります。とはいえ全てをまとめて同時に行なう必要はなく、長い目で見て修繕計画を立て、優先順位の高いものから手を付けていくのが一般的です。
今回のお役立ちコラムでは、マンション共用部の修繕内容や費用相場、工事の流れや注意点などを詳しく解説しますので参考にしてみてください。
▼合わせて読みたい▼
アパート・マンションの建物調査から大規模修繕までの流れについて
マンション共用部の主な修繕内容|費用相場・注意点
マンション共用部の主な修繕内容は屋外にある「外壁や屋根」、屋内の「廊下や階段、エントランス」、「給排水設備」とその他に分けられます。各所の修繕内容や費用相場は以下の通りですが、相場については環境や状態にもよるため、参考程度にお考えください。
①外壁・屋根の修繕
外壁・屋根の修繕は、建物の防水性や美観を保つための重要な修繕です。たとえばひび割れ補修では、コンクリートやモルタルのひび割れを埋め、雨水が建物内部に浸入するのを防ぎます。
シーリング工事はサッシやパネルの隙間にあるシーリング材を打ち替えることで、防水性や気密性を高めるのに必要です。外壁塗装や屋上防水は、紫外線や雨風によって劣化した塗料や防水層を塗り直すことで、建物の耐久性を向上させます。
外壁・屋根の修繕費用相場
外壁や屋根の修繕は、共用部の修繕工事のなかでも特に大掛かりな工事になるでしょう。外壁塗装の場合は、一般的なタイルやモルタルの外壁の場合、足場代を含めて1平方メートルあたり3,000円から6,000円程度が相場です。
これにひび割れ補修やシーリングの打ち替えが加わります。塗料の種類によって費用は大きく異なり、耐久性の高いフッ素系塗料などは、シリコン系塗料よりも高価になるでしょう。
屋上防水は、防水工法によって費用が大きく異なります。ウレタン防水やシート防水の場合、1平方メートルあたり4,000円から8,000円程度が目安です。屋上は常に紫外線や雨にさらされるため、防水層の劣化が早く、定期的な修繕が必要になります。
▼合わせて読みたい▼
福岡市の屋根塗装はOHANAまで|アパートやマンションの屋根塗装をしておきたい季節について
②廊下・階段・エントランスの修繕
廊下・階段・エントランスは住民が日常的に利用する場所であり、修繕は安全確保と美観維持が目的です。床の張り替えや防水工事では、廊下や階段の床材が剥がれたり滑りやすくなったりした場合に、張り替えや滑り止め加工を行います。
錆びついた手すりを交換したり、LED照明に交換して省エネを図ったりするのも修繕工事に含まれるでしょう。
廊下・階段・エントランスの修繕費用相場
床の張り替えについては採用する床材にもよりますが、長尺シートやタイルを貼り替える場合、1平方メートルあたり5,000円から10,000円程度が目安です。滑り止め加工や、既存の床材の撤去費用も加わります。
手すりの交換は、材質や長さによって異なりますが、1メートルあたり1万円から3万円程度が相場です。照明をLEDに交換する工事は、器具代込みで1か所あたり数千円から数万円程度で、省エネ効果によって長期的に費用を回収できるメリットがあります。
③給排水設備の修繕
給排水設備は見えない部分ですが、住民の生活に直結する重要な設備であり修繕やメンテナンスは必要です。経年劣化によって管の内部が錆びたり詰まったりした場合に、新しい管に交換したり、内部に樹脂を塗布して再生させたりします。
揚水ポンプや排水ポンプが故障すると、断水や排水不良の原因となるため、こちらも定期的な点検と交換が必要です。
給排水設備の修繕費用相場
給排水管の劣化状況によって工事内容が大きく変わります。管をまるごと交換する場合、1住戸あたり数十万円から100万円以上かかることもあるでしょう。一方、管の内側に樹脂を塗布して再生させる更生工事は、交換工事よりも安価で済みます。
ポンプは機種や規模によって価格が大きく変動しますが、一般的なマンションの場合、点検費用は年間で数十万円程度、交換費用は100万円以上かかることもあります。
④その他の共用部修繕
その他の共用部修繕で代表的なのはエレベーターや駐輪場・駐車場の整備、消防設備などです。エレベーター設備の更新は制御盤やモーターを最新のものに交換することで、安全性と省エネ性能を向上させます。
駐輪場・駐車場の整備については、舗装のひび割れ補修や、屋根の補修などが必要になるでしょう。消防設備の点検・交換については、消防法に基づき、消火器や火災報知器などの消防設備を定期的に点検し、必要に応じて交換します。
エレベーター設備の修繕費用相場
制御盤やモーターなどの主要部品を交換する工事は、1基あたり数百万円から1,000万円以上かかる非常に高額な修繕です。
消防設備の点検相場
消防法によって義務付けられており、年に数回の点検で数十万円程度が年間でかかります。消火器や感知器の交換が必要な場合は、別途費用が発生します。
マンション共用部修繕の主な流れ
マンション共用部の主な修繕工事について、一般的な工事の流れを項目ごとに解説します。これらの工事は、住民への告知や安全確保をしながら進められるため、個別の住居リフォームよりも複雑な内容になりがちです。
外壁・屋根修繕の流れ
外壁や屋根はマンション全体を守る“盾”のような存在であり、その劣化は資産価値や住環境に直結します。工事は必ず足場を伴うため、住民生活への影響も大きく、計画的にまとめて行う「大規模修繕工事」の中心的な工程となります。以下では、一般的な外壁・屋根修繕の流れを段階ごとに詳しく解説します。
①事前調査・診断
修繕の第一歩は詳細な劣化診断です。外壁のひび割れ、タイルの浮き、塗膜の劣化、屋根材の割れや錆びなどを目視や打診、赤外線カメラなどを用いて確認します。
診断の精度が工事仕様や費用に直結するため、専門資格を持つ技術者による調査が不可欠です。調査報告書は管理組合の合意形成や資金計画の基盤となるため、写真や数値データを交えた詳細なものが望まれます。
②足場設置・養生
工事の安全を守り、かつ近隣や住民に配慮するために足場を組み、建物全体をメッシュシートで養生します。
足場設置は費用の大部分を占める工程であり、外壁・屋根工事をまとめて行う理由のひとつです。養生シートは塗料や粉じんの飛散を防ぐだけでなく、防犯対策としても機能します。
③高圧洗浄
外壁や屋根に付着したカビ・コケ・汚れを、業務用の高圧洗浄機で徹底的に除去します。家庭用の洗浄機とは比べ物にならない圧力で、古い塗膜や頑固な汚れをしっかり落とすことが可能です。
この工程を省略すると新しい塗料が密着せず、早期剥離の原因となるため、非常に重要な下準備です。
④下地補修
ひび割れ(クラック)や欠損部をシーリング材・モルタルで埋め、タイルが浮いている箇所はアンカーピンニングや接着補修を行います。
これらを怠ると塗装や防水をしても意味がなく、雨水侵入や剥落事故につながるため、長寿命化のカギを握る工程といえます。
⑤塗装|防水
外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの「3回塗り」が基本。下塗りは接着の役割、中塗りと上塗りは耐久性と美観を担います。塗料の種類(シリコン・フッ素など)によって耐用年数や費用が変わるため、長期修繕計画に合わせた選定が必要です。
屋上防水では、既存防水層を撤去・清掃したうえで、新しいウレタンやシート防水を施工します。紫外線や雨水に最もさらされる部分のため、定期的なメンテナンスが建物寿命を大きく左右します。
⑦完了検査・足場解体
施工後は塗り残しやムラ、シーリングの不具合などを厳しく点検します。管理組合やコンサルタントも立ち会うことで品質を担保できます。問題がなければ足場を解体し、建物を覆っていたシートも撤去。ここで初めて住民にリニューアル後の外観が披露されます。
▼合わせて読みたい▼
福岡市の屋根塗装はOHANAまで|アパートやマンションの高温対策について
廊下・階段・エントランスの修繕の流れ
廊下・階段・エントランスは、住民が日常的に利用する動線であり、共用部の中でも最も劣化が目立ちやすい箇所です。外壁や屋根ほど大掛かりではないものの、滑りやすさや剥がれなどが放置されると事故やクレームにつながるため、早めの修繕が不可欠です。
屋内での施工となるため足場は不要ですが、住民の生活動線を確保しながら工事を進める必要があり、安全対策や工期調整が非常に重要です。以下に代表的な施工の流れを詳しく見ていきましょう。
①既存床材の撤去
まず古くなった長尺シートやタイルを丁寧に撤去します。経年劣化により浮きや剥がれが発生している床材は、放置するとつまずき事故の原因になります。撤去作業では粉じんや騒音が発生するため、住民への事前告知と作業エリアの区画養生が欠かせません。
廃材は産業廃棄物として適切に処理する必要があり、処分費用も見積に含まれるのが一般的です。
②下地調整
床材を撤去した後は、下地を滑らかに整える工程です。ひび割れは樹脂モルタルで補修し、段差や凹凸は平滑に仕上げます。この工程が不十分だと、新しく貼った床材が浮いたり剥がれたりし、早期劣化につながるため、施工品質を左右する重要な作業です。
特に水がたまりやすい箇所は排水勾配も調整し、雨水が溜まらないよう配慮します。
③防水処理
廊下や階段の立ち上がり部分には防水材を塗布し、雨水の浸入を防ぎます。特に屋外と接続するエントランスや外廊下では、防水性能が不十分だと下地が腐食し、構造体にまで影響が及ぶリスクがあります。
ウレタン防水やシート防水などの工法を組み合わせることで、長期的な耐久性を確保することが可能です。
④新しい床材の設置
下地と防水処理が完了したら、新しい長尺シートやタイルを施工します。接着剤を均一に塗布し、床材をしっかりと貼り付けます。長尺シートの場合は継ぎ目を専用の溶接棒で熱処理し、端部にはシーリング材を充填することで水密性と耐久性を高めます。
タイル仕上げではデザイン性が向上し、高級感のあるエントランス空間を演出することも可能です。いずれの工法でも、仕上がりの美しさだけでなく、滑りにくさや清掃性も考慮することが重要です。
給排水設備修繕の流れ
マンションの給排水設備修繕は、住民の生活に直結する重要な工事であり、外壁や屋根の修繕以上に計画性と調整力が求められます。断水や工事騒音など住民への影響が大きいため、事前告知やスケジュール調整を徹底しなければ、トラブルやクレームにつながりかねません。
工事の実施には、調査から復旧まで段階的な流れがあり、それぞれの工程で専門的な判断と高度な施工技術が必要です。以下に、給排水設備修繕の代表的な流れを詳しくご紹介します。
①事前調査
修繕の成否を大きく左右するのが事前調査です。内視鏡カメラやファイバースコープを用いて配管内部の劣化状況を確認し、錆の進行度合いや漏水の有無、堆積物の付着状態を把握します。場合によっては水圧テストを実施し、配管の耐久性を確認することもあります。
この診断結果を基に「全面交換が必要なのか」「更生工事で延命できるのか」を判断し、工事範囲や費用の見積りを算出します。誤った診断は無駄な費用や将来の再トラブルにつながるため、専門性の高い調査が不可欠です。
②工事開始(各住戸内作業)
工事に入る際は、各住戸に事前告知を行い、キッチン・浴室・トイレなどの水回り設備を一時的に取り外します。そのうえで床や壁に開口部を設け、配管工事ができる状態にします。
この作業は住民の生活動線に直結するため、工事時間帯や工期を調整することが極めて重要です。日常生活の不便を最小限に抑えるため、工事エリアごとの段階的施工(ゾーニング工事)が行われるケースも多くあります。
③配管の更新・更生
劣化が著しい場合は配管を新しいものに交換します。材質はステンレス鋼管や硬質塩化ビニル管(VP管)などが一般的で、耐久性・コスト・施工性のバランスを考慮して選定されます。
一方、更生工事では既存管の内部を洗浄した後、防錆性や耐腐食性を持つ樹脂を塗布し、配管の寿命を延ばします。交換より費用を抑えられるのがメリットですが、構造や劣化状況によっては適用できない場合もあるため、専門業者の判断が欠かせません。
④設備復旧
配管工事が完了したら、取り外したキッチンや浴室の設備を復旧し、床・壁の開口部を仕上げます。復旧後には水圧テストや漏水確認を行い、安全に使用できる状態であることをチェックします。
また、住戸ごとの仕上がりを写真付きで記録し、管理組合へ報告するケースも多くあります。復旧の質が低いと後々のクレームにつながるため、工事の最後まで丁寧さが求められる工程です。
【株式会社オハナ】マンション共用部修繕は計画性と専門性が成功のカギ――まずはご相談を
マンションの共用部修繕は、単なる美観維持にとどまらず、建物の資産価値や住民の安全性を左右する重要なプロジェクトです。外壁や屋根の大規模修繕、廊下や階段の床材更新、エントランスの美観向上、さらには給排水管やポンプの交換など、対象は多岐にわたります。
それぞれの工事は費用も数十万円から数千万円単位まで幅広く、管理組合としては「どこから手を付けるか」「どの工法を採用するか」「予算をどのように確保するか」を適切に判断する必要があります。
株式会社オハナでは、診断から計画立案、見積り比較、施工監理、アフターフォローまで一貫して対応できる体制を整えており、長期修繕計画に基づいた効率的な修繕を提案可能です。管理組合の合意形成や稟議資料づくりにも役立つ具体的なシミュレーションを提示いたします。
マンション共用部修繕を検討されている法人管理組合の皆さまは、ぜひ問い合わせフォーム・メール・電話・ショールームから株式会社オハナへご相談ください。経験豊富なスタッフが、費用対効果と安全性の両立を重視した最適なプランをご案内いたします。
お問い合わせ・お申し込みはこちら!
日本の住宅は他の先進国に比べ住宅の耐久年数が
著しく低いと言われております。
特に、お家の防水に関しては定期的なメンテナンスが必要です。
屋根・外壁の塗り替え工事のご相談はオハナへお任せください!!
『オハナ』とは、ハワイ語で家族・仲間という意味です。
家族のように親身にご対応させて頂きます。
お気軽にお問い合わせください!