お役立ちコラム
工場屋根の遮熱塗装で何度下がる?導入効果と電気代削減シミュレーション
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外装劣化診断士、代表取締役の庄嶋です。
夏の猛暑で工場内の温度が上昇し、作業環境が過酷になることは、多くの経営者や設備管理者にとって課題となっています。空調を強化すれば一時的に快適性は改善されるかもしれません。一方で電気代が跳ね上がり、経営コストを圧迫するケースも見受けられます。
また、2025年6月1日に改正労働安全衛生法が施行されました。改正により職場における熱中症対策が強化されることになったのです。改正によって努力義務ではなく義務化されたため、事業者側は従業員の安全管理を怠ると罰則を受けるようになったのです。さらに熱中症対策を怠って工場内から救急搬送される従業員が頻発する事態になったら、社会的な企業イメージは地に落ちかねません。
そこで今回のお役立ちコラムでは、対策となる遮熱塗装の効果についてくわしくお話しします。遮熱塗装をすれば、温度上昇の根本原因となる輻射熱対策ができ、快適な工場内環境を構築できるのです。
遮熱塗装は工場の温熱環境改善に有効な手段
遮熱塗装を屋根に施工することで、工場内の温度上昇を抑え、従業員の労働環境を改善しながら空調コスト削減も実現できます。
遮熱塗料は数ある塗料の中でも、特殊な塗料として位置づけられています。太陽光に含まれる近赤外線を反射することで、屋根や外壁の温度上昇を抑えられるのです。これにより、熱くなった屋根からの輻射熱を減らし、工場内の温度上昇を食い止められます。
工場内が熱くなるのは、太陽光に含まれた近赤外線の影響です。通常の塗料によって形成された塗膜には、赤外線対策ができません。赤外線を吸収し、屋根材や外壁材の表面温度が上昇するだけなのです。
遮熱塗料には近赤外線を効率よく反射する特殊な顔料が含まれています。遮熱塗装を施工した屋根は、近赤外線を反射することで、熱エネルギーを吸収しません。
熱の元となる近赤外線が反射されるわけですから、屋根材や外壁材自体の温度が上がりにくくなるのです。輻射熱対策となるために、工場内の過剰な温度上昇を食い止められます。
本当に遮熱塗装で工場を快適環境にできる?実測データ
6月30日から9月1日までの真夏の約2か月間、エアコンを設置したプレハブでの実験です。冷房の設定温度を27℃、風量を自動に統一しています。
プレハブ①は遮熱塗装なしで②はありです。プレハブ③は遮熱塗装はしていません。①と②のカラーはグレーで③はホワイトカラーを使用しています。
屋根の表面温度
- プレハブ①:74.2℃
- プレハブ②:66.3℃
- プレハブ③:55.4℃
室内温度の差は以下のとおりです。
- プレハブ①:29.0℃
- プレハブ②:26.8℃
- プレハブ③:26.6℃
塗装の有無で比較すると、-7.9度〜-18.8度という温度差が出ました。室内温度差は約2℃以上です。
また、実験では天井温度の差も測定しています。プレハブ①は38.8℃のところ②は37.1℃で③は34.4℃です。②と③は①よりも-1.7℃〜-4.4℃もの温度差が見られました。
エアコンの消費電力にも差が出る
遮熱塗装ありとなしでは、消費電力でも明確な差が出ました。
項目 | プレハブ① | プレハブ② | プレハブ③ |
塗料の種類 | 一般塗料 | リファインSi | リファインSi |
消費電力 | 148.9kWh | 132.1kWh | 115.7kWh |
電気料金 | 約5,956円 | 約5,284円 | 約4,628円 |
消費電力削減率 | ― | 11.3%削減 | 22.3%削減 |
この実験結果からもわかるように、遮熱塗装をしたほうが消費電力を抑えられています。消費電力を大幅に削減できるなら、電気代の節約につながるのです。一般塗料と比較しても、月額で約1,328円の節約効果を見込めます。
あくまでプレハブによる実験効果でしかありません。工場自体に備わっている断熱性能や窓の大きさのほか、立地条件でも結果は異なるでしょう。ただ、それでも遮熱塗装を施工したものと施工していないものとでは、差が出る可能性は高いと言えます。
参照:アステックペイント 【実験検証】遮熱塗装による温度変化と省エネ効果|工場・倉庫の暑さ対策
体感温度と作業効率の改善
工場内の温度が2〜3℃下がるだけでも体感温度は大きく変わります。快適な温度環境になれば、作業者の発汗や疲労の蓄積を抑えられるのです。作業中の休憩回数や体調不良による中断も減少するでしょう。集中力の維持による作業効率維持にもつながります。
空調設備への負荷も減りますから、メンテナンスコストや故障のリスクも減るのです。体感温度改善と作業効率向上のほか、メンテナンスコストという面でも、遮熱塗装には大きなメリットがあります。
工場こそ遮熱塗装が必要な理由
工場は広い屋根面積と金属素材の多用で、夏には内部温度が40℃以上になることも珍しくありません。だからこそ暑さ対策が必須と言えます。ここから、遮熱塗装が必要な理由についていくつかピックアップしてお話しします。
従業員の安全と生産性の向上
工場のような高温環境では、従業員の健康と安全が最優先課題です。気温上昇は不快感を招くだけでなく、熱中症リスクを増大させます。これは、2025年6月1日に施行された改正労働安全衛生法で、熱中症対策が事業者の義務とされたことからも明らかです。
遮熱塗装は、屋根から降り注ぐ熱を大幅に削減し、作業環境の温度を改善します。これにより、従業員がより快適に作業できるようになり、集中力の維持と生産性の向上に貢献します。安全で快適な職場環境を整備することは、従業員の定着率を高め、企業全体の競争力を強化することにもつながるのです。
省エネルギーとランニングコストの削減
工場は広い床面積と高い天井です。一般的な建物より多くの空調エネルギーを消費します。従来の空調設備だと多くの課題が生まれるのです。
たとえば過剰な電力消費があげられます。 輻射熱に対抗するため空調設備は常にフル稼働状態です。電気代の高騰を招き、経済的に負担となります。
機器の劣化も見逃せません。常に高い負荷がかかり、空調機器の寿命が短くなります。頻繁なメンテナンスや交換も必要です。
遮熱塗装を導入すれば、屋根や外壁からの熱の侵入を根本的に抑えられます。これにより、空調設備は本来の目的である「空気の冷却」に専念でき、過剰な負荷から解放されます。
空調の稼働時間は減少し、設定温度を上げても快適さを維持できるため、電気料金の削減につながるのです。
建物の資産価値向上と劣化防止
工場では金属製の屋根や外壁が多く採用されています。金属製は太陽光の熱を吸収しやすく、熱膨張と収縮を繰り返すのです。熱によるストレスは、建材のひび割れや反り、錆の進行を早め、建物の老朽化を加速させます。
遮熱塗装の塗膜は、熱の吸収を抑えるだけでなく、紫外線や雨風からも建物を保護するものです。これにより、建材自体の劣化を遅らせ、屋根や外壁の寿命を延ばせます。結果、大規模な修繕や建て替えのサイクルを延ばせますし、長期的なコスト削減につながるのです。
工場の室温を押し上げる要因は輻射熱だけではない
工場の温熱環境を悪化させる要因は、太陽光からの輻射熱だけにとどまりません。内部で稼働する設備や照明も大きな発熱源となっています。とくに金属加工や組立工程で用いられる機械は、長時間動作し続けることでモーターや油圧ユニットから熱が出て、作業空間全体の温度を押し上げます。
フライス盤やNC旋盤、マシニングセンタのような工作機械は、高速回転で摩擦熱が発生しやすい機器です。周辺の温度が高まる原因となっています。射出成形機や加熱炉を備える工場では、処理工程そのものが膨大な排熱を生み出し、現場環境の温度上昇を加速させるのです。
このように「外部からの暑さ」と「設備が出す熱」が重なり、夏場になると工場内は厳しい環境となります。結果として、従業員の体感温度は実際の室温以上に高まり、生産性や安全性にも影響しかねません。そのため、屋根や外壁に遮熱塗装を施工すれば、建物全体が受ける熱ストレスを減らせるのです。
シミュレーションで見る削減効果
実験結果では、遮熱塗装で消費電力が11.3%〜22.3%削減しました。たとえば延床面積1,000㎡規模の工場で、夏の電気代が月100万円とします。
削減結果でシミュレーションをすると、単純計算で年間約100万円以上の削減効果も期待できるのです。
冷房機器の稼働が減れば、コンプレッサーやファンの負荷が低下します。故障リスクも減り、メンテナンスや修理費用も抑えられますから、工場全体のランニングコスト対策にもつながるのです。空調負荷が分散すれば、ピーク時の室内温度の急上昇も防げるため、従業員の快適性も保てます。
遮熱塗料の投資回収を検討する際の注意点
遮熱塗装の投資回収を検討する場合、以下のような注意点にも留意が必要です
回収年数が長め
遮熱塗装は、屋根や外壁に施工することで表面温度を下げ、建物内部の空調負荷を軽減できる省エネ対策です。ただし、塗装面積に比例して施工費用が高額になるため、短期間での費用回収を前提にすると見合わないケースもあります。基本的には「長期的な省エネ投資」として考えることが重要です。
一方で、国の省エネ補助金や自治体の助成制度、低利の融資制度や固定資産税の軽減措置を利用する選択肢もあります。実質的な初期負担を抑えられ、投資回収を早められる可能性があるのです。
電力単価や冷房比率が高い工場ほど効果が出やすい
電気料金単価が高い地域や、冷房が工場の電気代の大半を占めるケースでは、遮熱塗装の効果が顕著です。夏季の稼働比率が大きい倉庫や樹脂加工業、精密部品工場などが挙げられます。
また、機械からの発熱が多い現場や、断熱性が十分でない建物構造では、遮熱効果による空調負荷低減率が高まります。プレハブや鉄骨造の工場は外気の影響を受けやすく、遮熱塗装の有無で電力消費に大きな差が生まれやすいのです。
さらに、夏場のピーク需要を抑えられれば、電力契約の基本料金を見直せる可能性もあります。空調代削減とピークカットが両立できれば、数年で投資を回収することも現実的になるのです。
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